やけどの症状
やけど(熱傷)は熱や火、薬剤による皮膚の障害です。受傷部位に赤み、水ぶくれ、痛みが出現します。
熱傷の程度は4段階あり(Ⅰ度、浅達性Ⅱ度、深達性Ⅱ度、Ⅲ度)、痕が残るかどうかはこの程度によって決まります。
また、やけどが二次感染(細菌が付く)して抗生剤が必要になることもあります。
温度が低いカイロ・湯たんぽ・電気毛布などでも長時間、同じ部分に接触していると低温やけどを起こします。飲酒時や、睡眠薬を内服している方、糖尿病の方などでは感覚が鈍くなっていることがあるため、とくに注意が必要です。
やけどの治療法
初期治療
やけどをした際に、もっとも大切なことはすぐに冷やすことです。流水で15~30分は冷やすのが効果的です。脱がせにくい洋服を着ている場合は、まず洋服の上から流水で冷やし、その後にゆっくり脱がせてあげるのがおすすめです。
受診後の治療
症状に応じて、ステロイドや抗生物質の塗り薬を用います。
二次感染を疑う場合は、内服の抗生剤も併用します。深いやけどでは、壊死した組織を取り除いたり(デブリードマン)、植皮などの外科的治療を行います。
植皮などが必要な場合は連携病院へ紹介しています。
色素沈着や傷あとの治療
浅いやけどによる色素沈着は徐々に薄くなっていきますが、紫外線に当たると濃くなってしまいます。外出時には日焼け止めをしっかり塗ることが大切です。
またビタミンCの内服や、ハイドロキノンやトレチノインといった外用薬もある程度有効です。
深いやけどによって瘢痕が残ってしまった場合には症状に応じて、ステロイド剤の外用・注射、保湿剤の外用、リザベン内服、テープによる圧迫、手術療法などを行います。