乾燥肌とは、肌の皮脂や水分が不足して、皮膚がカサカサする状態です。
洗顔の後、肌がつっぱったり、ひじやひざ、すねなどがカサカサして、粉をふき、しわができることもあります。 乾燥肌は全身どこでも起こりますが、特に多いのは、ひじ、ひざ、すねなど、もともと皮脂の分泌が少ない部位です。頬や目、口周囲など、皮膚の薄い部位にも好発します。
かさかさ、乾燥肌(皮脂欠乏性湿疹)の原因
健康な皮膚は、新しい細胞へとターンオーバーを繰り返すことでバリア機能を維持しています。
ところが、さまざまな原因によって、このバリア機能が低下すると、皮膚の中に水分をとどめておくことができなくなり、“乾燥肌”になります。
角層のバリア機能の低下は、以下のような原因が絡み合って起こります。
- 不規則な生活やストレスによって肌のターンオーバーが乱れる
- 紫外線によって、肌表面の角層がダメージを受ける
- タオルによる過剰な摩擦刺激や、洗いすぎによる誤ったスキンケア
- 炊事、洗濯による強力な洗浄剤やお湯の使用によって必要な皮脂が流されてしまう
- 歳を重ねると、皮脂やうるおい成分(天然保湿因子)や、バリア機能が低下しやすくなる
- エアコンによる乾燥した空間にいることによって、肌表面の乾燥が進む
そして、乾燥肌を放置していると、少しの外的刺激でもかゆみや湿疹などの皮膚トラブルが起きやすくなります。
かさかさ、乾燥肌(皮脂欠乏性湿疹)の治療法
基本的に“保湿”が大切です。ワセリン、ヘパリン類似物質クリーム外用剤、尿素軟膏などを外用します。また、患部にかゆみや赤みがある場合は、ステロイド外用剤を使います。
日常生活で気をつけること
- 入浴時にタオルでゴシゴシとこすらず、泡でやさしく洗って下さい。
- 水仕事をする時は、手袋を使い、手を守りましょう。
- 入浴や水仕事の後は、5分以内に保湿剤を塗り、皮膚の水分を逃がさないようにしましょう。
- 空気が乾燥しがちな冬場は、部屋を加湿して肌の乾燥を防ぎましょう。
- 春~夏場は紫外線に要注意です。紫外線対策をしっかりと行い、肌へのダメージを防ぎましょう。