乾癬とは?
皮膚が赤くなり、その上に銀白のコケのようなものがつき、ボロボロと剥がれ落ちる病気です。
大きさ、数、形は様々で、発疹できやすい部位は、刺激を受けやすい頭部、肘・膝、臀部、下腿の外側などです。
青壮年期に発症することが多く、多発します。かゆみは約半数の患者さんにみられます。
爪の変形や関節痛を伴うこともあります。
生活習慣病である高血圧、糖尿病、脂質異常症、高尿酸血症の合併症や非アルコール性脂肪性肝疾患等の合併で多いことから皮膚疾患としてだけの乾癬でなく慢性疾患の一つとして考える必要があります。
全世界では人口の約3%といわれており頻度の高い皮膚病として知られています。
日本は人口の0.3〜0.4%と推計され、欧米に比べると少ないですが、生活習慣の変化などから日本でも患者数が増えています。
乾癬の原因
原因は未だに解明されていません。遺伝的素因に様々な環境因子(不規則な生活や食事・ストレス・肥満・感染症・特殊な薬剤など)が加わり発症すると言われています。
乾癬の治療
当院では、患者さんの病状やご希望に合わせて、外用療法、紫外線療法、内服療法を選択します。
①外用療法
ステロイド外用薬、ビタミンD3外用薬、配合外用薬を用います。
②紫外線療法
外用療法との併用が効果的です。
③内服薬
ビタミンA誘導体(エトレチナート)、免疫抑制剤(シクロスポリン)、PDE4阻害剤(アプレミラスト)などの内服
④生物学的製剤
①〜③の治療をしても難治の乾癬には、高額ではありますが、生物学的製剤による注射があります。必要に応じて大学病院などの連携病院をご紹介します。
治療の目的は、症状を上手くコントロールして、良い状態を維持することです。そのためには、治療を継続していくことが重要です。