- 手荒れ(手湿疹・主婦湿疹)とは?
- かぶれ(接触皮膚炎)とは?
- かぶれ(接触皮膚炎)の原因
- かぶれ(接触皮膚炎)の治療
- 手荒れ(手湿疹・主婦湿疹)の原因
- 手荒れがひどくなりやすい人
- 手荒れ(手湿疹・主婦湿疹)の治療
- かぶれ・手荒れQ&A
手荒れ(手湿疹・主婦湿疹)とは?
手指、手のひらに、手首に、赤み、水疱、ジクジク、ひび割れ、かゆみなどが生じているような状態の総称を「手あれ」と言います。手あれはそのほか、手湿疹、主婦湿疹と呼ばれることもあります。家事や仕事(美容院、飲食店、病院、介護施設などにお勤めの方)などで、手洗いが多く、洗剤をよく使う方は、手あれを起こしやすくなります。
アルコール消毒は、手の水分がアルコールと一緒に気化してしまうため乾燥をまねき、回数が多くなると手あれを起こしやすくなります。
また、手あれの部位に、アルコールが付くことで手あれを悪化させることも多いです。手あれがひどくなり傷が深くなると、細菌感染をおこすこともあります。
手あれのように見えても水虫やカンジダが疑われる場合は、顕微鏡で真菌検査をする場合もあります。治療は、赤みやかゆみがひどい場合はステロイドの外用が必要になります。
手洗いの回数が多い方は、保湿剤の外用も大切です。
かぶれ(接触皮膚炎)とは?
かぶれ(接触皮膚炎)とは、なんらかの物質が接触したことにより、赤み、かゆみ、水ぶくれなどの症状をきたすことを言います。かぶれを起こす機序によって、刺激性接触皮膚炎とアレルギー性接触皮膚炎の2種類に大きく分けられます。
刺激性接触皮膚炎は触れたものの毒性や刺激性のために誰にでも生じる可能性があるもので、たとえば、昆虫や毛虫の毒、化学薬品、洗剤などによるものです。
一方、アレルギー性接触皮膚炎は特定の物質にアレルギー反応を起こす人だけに生じるもので、原因となる物質は、植物、金属、薬剤、化粧品、衣類などさまざまです。
かぶれ(接触皮膚炎)の原因
身体の部位ごとに、かぶれの原因は異なります。
頭部
シャンプー、リンス、ヘアトニック、育毛剤、染毛料、ピン(髪留め)など
顔
メイク、外用薬、花粉、日焼け止め、金属を含む眼鏡、口紅、リップクリーム、食物など
耳・首
ピアス、イヤリング、補聴器、ネックレスなど
体幹部
下着、ベルト、洗剤、柔軟剤など
外陰部・臀部
避妊用の薬品、避妊具、オムツ、外用薬など
腕・手
時計、指輪、ブレスレット、手袋など
脚・足
外用薬、靴下、靴など
かぶれの原因となっている物質を除去することが最優先となりますが、 原因がわからない時は、原因を特定するためにパッチテストを行うこともあります。
かぶれ(接触皮膚炎)の治療
原因の除去
かぶれの原因となっている物質を除去することが最優先となります。
薬物療法
ステロイド外用薬、抗アレルギー薬、保湿剤などを使用します。
手荒れ(手湿疹・主婦湿疹)の原因
洗い物のときに触れる水の温冷、洗剤に含まれる物質による手荒れが多いものの、そのほかにもゴム手袋、プラスチック、ゴム、金属などさまざまな物質との接触が原因となります。
手荒れがひどくなりやすい人
洗い物や洗髪などを頻繁に行う人
家事や仕事などで洗い物を頻繁に行う方は、水や洗剤によって皮脂が流され、そこに手荒れを起こしやすくなります。
美容師・理髪師の方は、頻繁に人の洗髪を行ったり、薬剤に触れるため、手荒れが多くなります。
頻繁に手を洗う人
病院やクリニック、飲食店などにお勤めの方は、感染や食中毒の予防のために頻繁に手を洗います。そのため、皮脂が流され、手荒れを起こしやすくなります。
また特にアルコール消毒は、手の水分がアルコールと一緒にすぐに気化してしまうため、回数が多くなると手荒れを起こしやすくなります。
アレルギー体質の方
特定の物質に対するアレルギー反応を起こしやすい方は、その症状の一つとして手荒れを起こす可能性が高いと言えます。
特にアトピー性皮膚炎の方は、皮膚のバリア機能が低下していることが多いため、そこに水仕事やアルコール消毒で手荒れを起こしやすくなります。
手荒れ(手湿疹・主婦湿疹)の治療
保湿剤やステロイド剤などを外用します。
かゆみが強く現れている場合には、抗ヒスタミン薬・抗アレルギー薬の内服を使用することもあります。