酒さ・赤ら顔とは?
酒皶(しゅさ)は中高年以降に多く、顔の中央付近、鼻や頬に、赤みや小さな赤いブツブツ、細かい血管の拡張が見える病気です。
原因不明の慢性の炎症性疾患で、治療が難しい病気です。
よく似た症状をもたらすものとして、長期ステロイド外用をすることで生じる酒皶様皮膚炎、ステロイド酒さもあります。
治療(保険診療)
抗生物質の内服・外用
ロキシスロマイシン、塩酸ミノサイクリンなどのテトラサイクリン系の抗生物質を内服すると効くことがあります。細菌の感染が原因ではありませんが、炎症を抑える効果、免疫を調整する作用があります。
ニキビにも有効なイオウカンフルローションを塗ることもあります。
漢方薬
桂枝茯苓丸、加味逍遥散、黄連解毒湯などの内服が酒さに効果的なことがあります。
酒さの確立された治療はまだありません。
患者様の症状に応じて、治療を組み合わせて行っています。酒皶様皮膚炎では、ステロイド外用を徐々に減らしていきます。
また、誘因、悪化因子と考えられている、日光暴露、寒冷・温熱刺激、香辛料などの刺激物、飲酒などをできるだけ避けるようにしましょう。
治療(自費診療)
タクロリムス軟膏
アトピー性皮膚炎の治療に使用されるタクロリムス軟膏が、酒さに効果的なことがあります。
メトロニダゾール軟膏
メトロニダゾールは抗生剤で、海外では以前から酒さの治療に使われてきました。
メトロニダゾール軟膏には酒さの炎症を抑える効果があると知られています。